12, 冬訪問〜カヤックのある家〜
12, 冬訪問〜カヤックのある家〜
先週の3月11日水曜日は札幌の最高気温が零下になる3月では久しぶりに寒い一日でした。昨年の夏に竣工した「カヤックのある家」、1月か2月の寒い時に一度訪問して暖房や換気の冬の状況を自分の肌で感じておきたかったのですがノビノビとなってとうとう3月を迎えて気分はすっかり春になってしまいました。
Tuesday, March 17, 2009
12, 冬訪問〜カヤックのある家〜 2009.3.17
昨年夏に竣工した「カヤックのある家」。冬の暖房や換気、雪の状況を確認しておきたくて、冬の間に一度行こう行こうと思いつつとうとう3月になってしまいました。天気予報を見ていると11日の一日だけは真冬に逆戻りで最高気温も零下の予想。この一日に懸けるしかないとさっそくアポをとりおじゃまさせていただきました。
雁木空間・夏
今回の冬の訪問で嬉しかったのが室内に緑が増えた事です。少し緑があるだけで住空間はイキイキしてきます。引渡しの時に私が内も外も緑で飾ってくださいとお願いしておいたのですが実践していただいてる様子でとても嬉しく、ありがたく思いました。春になったら今度は外ですね ♪ ポーチの屋根やデッキの手摺から緑が溢れてるくらいがいいな〜 ♡ 奥に設置した物置の前にもツタなんかがあったら素敵ですね。
除雪や排雪は思ったよりも良い場所のようです。
玄関までのアプローチに雁木空間を設けていますが、やはりこれがあると夏も冬もいいですね。この雁木空間は建築的な言い方をすると所謂「中間領域」と言われる部分です。屋根はかかっているけれど壁やサッシは無く空気は外気といった外でもなく内でもない、内であり外でもある、正に内と外の中間領域です。屋根で外の厳しい環境から守られながら屋内では味わえない外の爽やかな空気を感じる事が出来る画期的な空間です。この空間があると、その時期の季節感に触れる余裕を持つ事が出来ます。
雁木空間・夏
春になってこの雁木空間の天井からアイビー等が吊るされ、壁やルーバーにフラワーポットが掛けられ、枕木の床にも植物が置かれると・・・冬の今だからこそ、どんどん想像が膨らみます。きっと気持ちのよいアプローチになるはずです。今から楽しみです。
零下の外部から玄関ドアを開けると、フワっと輻射暖房特有の気持ちのよい温かな空気。玄関から一直線にこの家の中央を走る床暖房のコンクリート土間。靴を脱いで上がると足の裏がほのかに温かい。玄関に脱いだ靴は温められ水気も乾きます。この1階中央の床暖房の蓄熱がこの家全体に膨らみ、この家の暖房の中心的存在となります。床暖房の制御とは別に家全体の気温でも制御盤を設けています。設定温度19℃。一枚
多く着込んでエコ設定との事です。でも、私はけっこう薄着でおじゃま
しましたが体感は気温よりもっと暖かく感じました。冬でも天気が良い
時は陽が入り暖房が入っていなくても暖かいとの事。2階の南と西の大
きなサッシの上部には300ミリの出の庇が設けられていますがこの庇
は冬期は日中の日差しを全く阻害しません。逆に夏の日差しは30%く
らいはカットすると思います。またこの小さな庇がある事によってデッ
キへの掃出し窓からの出入りも雨や雪から守られます。300ミリの出
の小さな庇ですがたかが庇、されど庇という訳です。この住まいの換気
は建築基準法で決められている24時間換気をパッシブ換気風に行って
いるのですがうまく作動しているようです。このパッシブ換気風24時
間換気についてはまた別の機会にお話ししたいと思います。
工事中のコンクリート
土間床暖房パイピング
工事中のキソパッキン。土台下に見える黒いパッキンがキソパッキンです。
今回の冬の訪問で確認したかった事の一つに1階床下空間の気温測定がありました。この住まいの床下換気は基礎パッキン工法を採用しているのですが、床下の換気の状況と床下の気温を確認してみました。結果、換気状況は床下の風はしっかり流れて良好、気温はというとボイラーのある床下で11℃、ボイラーから離れた北側の床下で8℃と想像していたよりかなり高い気温でした。温度計の設置の仕方にもよると思いますが外気がマイナス1℃くらいの時ですから予想以上に暖かい状況でした。引き続き夏や1月の気温も測定してみたいと思います。
緑以外にもいろいろな飾りのアイテムが増えてきたようです。左は玄関戸横の郵便受の上に置かれた「ナマハゲ」。魔除けにとお土産でいただいたそうでこの場に妙にマッチしていました。右は奥さんが一生懸命組立てたジグソーパズル。次はモナリザですね。モナリザはご主人の番ですかね?どこに飾りましょうか?モナリザのジグソーパズル(^^