14, 時計台
14, 時計台
「日本3大がっかり名所」の一つと言われている札幌時計台。こうやって見ると「そこまでガッカリしなくても・・・」と思ってしまうのですが、昨日時計台の横を通り、ふと15年くらい前、まだ私が設計事務所に務めていた頃、時計台の景観(主に外構)に関するの提案の仕事をした事を思い出しました。
Wednesday, April 8, 2009
14, 時計台 2009.4.08
あの時行った提案がどのようにどこまで活かされたか?は定かではありませんが、時計台の横を通る度、「ちょっと良かったんじゃない」と内心思っちゃったりしています。
その仕事でさせていただいた提案は、まず時計台周囲の塀を完全に撤去して歩道と時計台の敷地をフラットに繋げて人が公園にでも入るかのように自由に時計台敷地内に出入り出来るようにするものでした。現状では管理上の都合もあったのか?塀を低く押さえて時計台周囲に遊歩道を設けています。塀は少し残ったものの以前に比べたら時計台との距離感が格段に近くなったと感じます。
右画像は北1条通り側歩道で、塀が低く歩道と時計台敷地内に一体感が生まれています。
左画像は北1条通りから時計台の敷地内正面を通り南隣の時計台ビルに通り抜ける遊歩道。この時計台ビルの広場との繋がりを設ける事もダメ元で提案させていただいたと記憶しています。
確か15〜16年前だと思いますが、私がまだ独立する前、現在の時計台が修復される前に、時計台の景観(主に外構)に関する提案の仕事をしました。昨日、たまたま時計台の横を通りふと思い出しました。時計台の修復工事が始まったのが平成7年くらいだと思いますが、それ以前の時計台の姿はもう思い出せない方がほとんどではないでしょうか?と言っても時計台の姿自体が変わったわけではありません。
以前はと言うと周囲の塀は石と金属製の塀の高さが高くて道路と時計台が完全に切り離されたものでした。時計台の敷地内も今のように周囲を自由に歩き回れる雰囲気ではありませんでした。
上画像のように時計台ビルの広場と時計台敷地が繋がり一体的な広場となっています。当時、私が務めていた設計事務所の所長も、「まずは提案なのだから実現出来るかどうか分からなくてもイケイケ、ヤレヤレ」といった感じで、でも実現したようでやってみるものですね。
時計台の敷地内に設けられたトイレの外壁は南隣の時計台ビルの外壁タイルに合わせたようですね。さらに道路を挟んで東隣のビルの外壁も同じ感じのタイル貼となっています。これは時計台の景観を考えるととっても良かったんじゃないでしょうか。この事によって時計台周囲があまり目立たなくなり逆に時計台が引立っている感じになっていると感じました。
今朝のニュースで時計台内部に簡易エレベーターが設けられるとの事で時計台も日々進化しているようで楽しみです。