アトリエたくが考える「建築設計事務所とは?」

 家を建てる経験は人生において素晴らしい経験です。

 住宅に限らずどんな建築を建てる時も、ご自身が建築主になる経験は

 素敵な経験のはずです。

 しかし「家を建てたい」と思ったその時から、実際にその家が完成する

 までは楽しい事ばかりではありません。もちろん、希望がどんどん具体

 的な形になっていく過程を見る事はワクワクする楽しい体験です。

 しかし、楽しい事の裏側には厳しい試練が待ち構えている事があります。

 一度でも住宅を建てた経験のある方なら多かれ少なかれ家を建てる

 過程でストレスを感じた方は少なくないはずです。

 「こんなはずじゃなかった」「家造りにこんなストレスを感じるとは・・・」と想像以上 

 に多くの方が感じられているのではないでしょうか?

 これは住宅に限った事ではありませんが、建築では完成までに多くの「時間」と「お金」

 そして「人」が関わります。そして周辺環境や法規、予算等、他にも様々な要因が複雑に

 絡み合い、その結果「ストレス」が生まれてくる要因が出来上がるのだと思います。

 建築には「住宅」の他、「共同住宅・マンション」「ホテル」「病院」「工場」

「美術館」「事務所」「店舗」「学校」etc・・・様々な用途の建築がありますが、これは

 全ての建築に共通して言える事だと思います。

 建築設計事務所の仕事−2(考える)


  皆さんは設計事務所の仕事と言えば「図面を書く事」と思われていませんか?

  確かに図面も書きます。模型も作ります。しかしそれは設計の中の過程にすぎません。

  では、設計事務所の仕事とは何か?それは「考える事」です。

  建築主さんの希望する住まい方、生き方、周辺の環境、予算、法規、

  工法etc、様々な要因を噛み砕き消化して具体的な形を「考える」、

  建築主さんの抽象的な希望を具体的に形にするために「考える」、

  建築主さんにとって設計から竣工まで満足のいく家造りにするため

  にはどうしたら良いか「考える」、建築主さんと夢を共有しながら

   「考える」、それが設計事務所の仕事です。

  その考えた事を具体的に第三者(建築主さんであったり施工者)に伝える手段として

  図面を書き、模型を作る訳です。

 
 建築設計事務所の仕事−1(サービス業)


  その「ストレス」をパーフェクトに取り除く事はおそらくかなり難しいと思います。

  しかし設計事務所が設計から竣工まで適切に「ナビ」を務めていけばそのストレスは

  かなり軽減する事が可能なはずです。それでも時には何らかのストレスを感じる場面が

  出て来る事が多少はあるかもしれません。そんな時はまずは設計事務所がそのストレス

  の要因を受け止め、オブラートに包んで優しく投げかけるようなことが必要になると思い

  ます。そんな建築に伴うストレスを軽減するような「ナビ」を務める事が設計事務所の仕事

  として重要な事と考えてます。 

  そういう意味で建築設計事務所は「サービス業」と考えます。

  アトリエたくは「心地よい空間」を造る事だけが建築家の仕事とは

  思っておりません。

  「無」の状態から一つの「建築」を生み出す過程においては

  夢はもちろん、様々な苦労や想いが交差します。そんな時、建築主さん

  といっしょに夢を共有し、いっしょに悩み、いっしょに考え、一つずつ解決してゆきたいと

  考えております。

  このような土壌があって始めて「心地よい空間造り」が始まると思います。

 
 建築設計事務所の仕事−4(監理)


  せっかく魅力的な心地よい空間を設計してもそれが設計通りに施工されなくては

  何の意味もありません。そこで「監理」があります。

  ここで勘違いされやすいのが、「監理」と「管理」の違いです。同じ「カンリ」でも

  内容は全く異なります。後者の「管理」は施工業者が行う現場管理です。

  現場管理とは現場における「安全管理」であったり「工程管理」、工事における

 「近隣に対する配慮」がそれに当たり、現場監督さんが行う「管理」です。

  では設計事務所が行う「監理」とは?

  最も基本的な「監理」とは設計通りに施工されているかどうか

  チェックする事が「監理」に当たります。また、着工から竣工

  までに間、施工者と建築主さんの間に入り建築主さんの意向を

  建築主さんの立場で施工者に適切に伝えていく事も「監理」に

  当たります。たとえば、工事中に設計変更が生じた場合や工期が

  遅れそうな場合に、あくまでも建築主さん側の立場で施工者との

  間に入り調整するのが「監理」に当たります。

 

Photo:SCREEN

Photo:白鳥大橋の見える家

Photo:Dear 麻生

Photo:白鳥大橋の見える家

 家を建てるのに「ストレス」って?  住宅に限らずどんな建築を建てる時も?
 

Photo:Dear 麻生

 シンプルにナチュラルに生活の中での趣(おもむき)を大切に・・・
 

 アトリエたくは「シンプルにナチュラルに、生活の中での趣(おもむき)を大切にした建築」

 を創りたいと考えております。 2012年6月でアトリエたくは事務所を開設して15年が

 経ちました。 この15年間、様々な事を考え感じ取ってきましたが、アトリエたくがこの先

 創っていきたい建築は「シンプルにナチュラルに生活の中での趣(おもむき)を大切にした

 建築」です。そのような建築は時間に耐え残っていく建築になると思います。そのような建築

 は人から愛され、愛される建築故に時を刻んで残っていく建築になると思います。趣(おもむ

 き)のある建築は人から愛されます。又、趣(おもむき)のある建築は逆に建築が人を愛して

 くれているかのようでもあります。建築は性能も大切ですが、性能と同じくらい趣(おもむ

 き)も大切なんだと思います。生活の中で趣(おもむき)は人間の五感を心地好く刺激してく

 れます。それ故、趣(おもむき)のある建築は人から愛されます。

 シンプルなナチュラルな趣のある建築は実は究極のサスティナブル

 建築となります。その際、必要不可欠なアイテムとして「緑」の

 存在があると感じます。

 「建築」と「緑」との調和を大切にしたいと考えます。

 
 建築設計事務所の仕事−5(設計・施工の分離)


  大多数の方達は一生の内に自分が施主・クライアントとなり建築を建てる経験をする事は

  おそらくそう沢山は無いと思います。あっても自分の家を一軒建てる機会があるかどう 

  か?というのが一般的ではないでしょうか。経験したくても経験出来なくて当たり前で

  す。ですから建築を建てる時に、自分の住まいをもつ時に、どのような手順をふめば自分

  達の利益につながるかご存じない方がほとんどだと思います。なので当たり前のように設

  計施工一貫で全てをやってくれる工務店やハウスメーカーに脚が向かいがちとなります。

  しかしここで考えていただきたいのは設計と施工が同じ会社で、はたして適正な「監理」

  が出来るでしょうか?設計事務所のような第三者的な目が「監理」には必要ではないで

  しょうか?設計施工の会社では「設計料はサービスで・・・」とよく聞くセリフですが設

  計が無い建築はありません。必ず設計にかかるコスト以上の利益を他から得る事になりま

  す。通常それは施工費(工事費)からとなるはずです。また設計とは「ゼロ」から考える

  事です。その内容はピンキリなのは言うまでもありません。

  どちらが出来るだけ施主・クライアントにとって好い設計となる

  か考えてください。会社の利益率を高くするためだけの設計か?

  工事を簡単にするためだけの設計か?良く見極めてください。

  規格から少しでも外れた事を望めば突然工事費が大幅にアップし

  てしまうのは何故か?よ〜く考えてください。「アトリエたく」

  は「施主・クライアントの利益を守る」を一番に考えています。

 
 建築設計事務所の仕事−6(談合の危険性回避)


  「談合」と聞くと皆さんは公共工事を思うかもしれません。確かに民間工事において一般

  住宅のような工事であれば談合はほとんど無いと思います。しかし工事費が億単位となる

  ような建築工事であれば話は別で民間工事であっても施工業者間で「談合」が行なわれる

  事があるのが現状です。仮に工事入札の段階で談合が行なわれたとしたならば、一億円の

  予定工事金額であれば一千万円以上の損失があったとしても全く不思議ではありません。

  たとえば、土地購入をどこかの工務店・ゼネコンに紹介してもらった、または建設の準備

  段階で工務店・ゼネコンに何か協力してもらった場合、サービスだと思っていた事が談合

  を主導する施工業者に他の施工業者を押えるセリフを与える可能性につながる事がありま

  す。談合は民間工事であっても施主・クライアントにとって大きな損失の結果をまねきま

  す。もちろん全ての工事で談合がある訳ではありません。しかし施工業者間の談合を回避

  する事は、施主・クライアントの利益を守る事に大きく影響します。そしてその談合を回

  避するためには設計事務所の協力が不可欠です。まずは秘密厳守、

  そして様々な手法を用いて談合を防ぐ努力をする事が大切です。

  これは施主・クライアントの側に立つ設計事務所・建築家でなけ

  れば出来ません。施工業者と癒着して工事費からバックマージン

  を受取るような設計事務所では不可能です。

 
 建築家紹介システムの注意点

 

  現在、世の中には沢山の建築家紹介システムが存在します。その中には有益なシステもあ

  れば、利用にあたって注意が必要なシステムも存在します。たとえば施工業者が主導する 

  建築家紹介システムの中には自社の設計施工一貫の仕事受注の営業手段としているところ

  も中には存在します。つまり登録している建築家を「餌」としてお客様を呼び寄せ自社の

  設計施工への営業へ繋げる事を目的とするやり方等があります。また建築家紹介システム

  に対するお客様の「登録料無料」又は低額な登録料(数万円〜十数万円)というのが一般

  的ではありますがそのほとんどのシステムでは最終的に契約に至った場合、建築家や施工

  業者から一定の料率で報酬を得るシステムになっています。建築家紹介システムを行なう

  会社も様々なサービスをお客様や建築家、施工業者に行なうわけですから低額な登録料だ

  けでは運営が不可能なのは当然です。ただ、契約に至った場合の建築家や施工業者からの

  報酬をお客様に全て公表している会社もあれば、全く非公表の会社もあります。非公表の

  会社の視点から見ますとあくまでも「建築家や工務店に対する様々な営業上のサービスに

  対する報酬なので・・・」という理屈だと思います。これも間違った考え方ではないと思

  います。ただこの事はお客様の視点から見ますと異なった見え方に映る事もあるかと思い

  ます。「結局、自分達が支払った金額の一部が流れる」という見

  え方です。私はこれらの事が「善い悪い」と言いたいわけではあ

  りません。そのシステムが有益かどうかは人それぞれです。

  お客様(施主・クライアント)が全てを理解した上でご自分達に

  とって有益なシステムであるか考え、納得をしてご利用いただく

  事が大切だと思います。

 

Photo:カヤックのある家

Photo:白鳥大橋の見える家

Photo:SCREEN

どうか有意義に建築家・設計事務所をご利用ください。

北海道・札幌の建築設計事務所 アトリエたく/北海道・札幌の一級建築士・建築家 山田 拓実
  北海道札幌市中央区南9条西16丁目3−22−204  
Phone:011-212-1582 Fax:011-212-1583taku_Welcome.htmlhttp://livepage.apple.co.jp/taku_Welcome.htmlshapeimage_19_link_0shapeimage_19_link_1