39,     「 エコハウス考(断熱)」

         〜プチエコハウスの勧め〜  2011.6.2

もちろん「太陽光発電パネル」や「地中熱利用」「エコキュート」等々を利用出来る方

はやっていただいた方が良いのでしょうが、ただその棟数が少ないと日本国として更に

地球規模としてはあまり効果のないものになってしまうように思います。

私のエコハウスの考えは少ない棟数の「スーパーエコハウス」よりも沢山の「プチエコ

ハウス」の集合体の方が国レベルや地球規模としては「エコハウス」になるのではない

かと考えます。

では、その「プチエコハウス」って???何か。それは「高断熱高気密住宅」です。何

を今更・・・と言われる方も多いと思います。確かに北海道では現状として新築住宅の

ほとんどが「高断熱高気密住宅」でしょう。しかし日本という国単位で考えると北海道

以外の地域ではまだまだ「断熱」に対する認識は薄いように感じます。雑誌やテレビ等

のメディアにたくさん登場する本州の有名建築家が設計した家も建築雑誌に掲載されて

いる「矩計図(カナバカリズ)」を見ましても断熱材などほとんどありません。あって

もほんの気持ち程度です。中には鉄板で作ったような家もありますが断熱はほんとに僅

かです。あれではおそらく夏は灼熱地獄、冬は極寒地獄の家になってしまうと思いま

す。それ程北海道以外ではまだまだ「断熱」に対する認識が薄いように感じます。あの

鉄板の家を外断熱で覆いたい!そうする事で内部環境は別世界となるでしょう。

「断熱」は機械設備系のエコシステムに比べると安価に実現する事が出来る最強エコア

イテムだと思います。















単体では「プチエコハウス」であっても、集合体になるとそれは国単位、地球規模で効

果の大きい「エコハウス」になると思います。少しの「スーパーエコハウス」よりも多

くの「プチエコハウス」という考えが私のエコハウス考です。

断熱は寒さのみで有効なアイテムではありません。暑さ対策にも有効な断熱を日本全国

もっともっと普及するように、国ももっともっと断熱の重要性についての認識が高まる

ような舵取りをした方が良いと思います。どうしてもビジュアル的に機械設備系のエコ

システムがマスコミにも報道されがちになり、地味ですが効果の高い断熱の意識が隅に

追いやられているような気がします。機械設備系のエコシステムを否定するのではあり

ませんが、機械設備系のエコシステムは機械ですから必ず故障したり壊れたりします。

しかも機械設備系のエコシステムを作るためには資源を掘削し運搬し製造する過程でた

くさんのエネルギーを消費するはずです。そして高価です。逆に断熱は永久とまでは言

いませんが使い方を間違わなければ半永久ですし、比較的安価です。これを普及しない

手はないはずです。東京や九州等の北海道以外で仕事をさせていただくと「え〜こんな

に断熱するの?」と驚かれますが「断熱」の重要性の認識が全国で高まれば「プチエコ

ハウス」が増え、その結果集合体として「エコハウス」になると思います。


話しは脱線しますが、地球温暖化の原因を「二酸化炭素」だと決めつけて国は動いてい

ますが、温暖化の原因がほんとに「二酸化炭素」かどうか、もっと確かな検証が必要だ

と思います。マスコミも大半が犯人は「二酸化炭素」のように報道している事が多いよ

うに感じますが「二酸化炭素犯人論」はデーターとして矛盾が感じられる部分がありま

す。もしも温暖化の原因が二酸化炭素でなかったなら日本は無駄に税金を失う事になり

ます。排出権取引にかかる費用等は全くの無駄となり、笑えない状態になりかねませ

ん。一種の流行的な考えに流されるのではなく、まずは確かな検証が重要だと思いま

す。今や「介護」と「エコ」はお金になるといった風潮があるので、それだけに地に足

のついた対応が大切ではないでしょうか。

とはいえ、「省エネルギー」や「環境汚染対策」は重要なのは間違いありませんから、

建築としてはまずはもっともっと「断熱」の重要性の普及が大切だと感じます。