11,Coffee Carrot 珈琲きゃろっと焙煎工場
11,Coffee Carrot 珈琲きゃろっと焙煎工場
既に今年の3月にこのホームページのarchiblongで少しだけ掲載させていただきました北海道恵庭市に建つ「珈琲きゃろっと焙煎工場」です。
先日の日曜日の朝、天気が良いのを確認して早起きして外観の撮影をしてきました。コロナ禍にあり残念ながら内部の写真撮影はまだ出来ませんがコロナ禍が落ち着いたら撮影させていただきこのホームページ上で再度公開させていただきたいと思います。
ホントはね、中の方がスゴイんですよ!
Friday, October 30, 2020
この外観を見て用途が「工場」と思われる方はほとんどいません。でもこの建築は正真正銘「工場」
なんです。何の工場かと申しますと「コーヒー豆の焙煎工場」なんです。恵庭市戸磯の国道36号線沿
いに建っていますが道ゆく人は皆さん工場とは思わずにカフェかな?と勘違いして入ってきてしまう方
が多数いらっしゃるようで、入り口部分にわざわざ「ここはカフェではありませんよ〜」的な内容の
看板を置かなくてはならないほど間違われるようです。(珈琲きゃろっとさんのカフェは恵み野駅近く
の別の場所にありますからそちらをご利用願います。その名は「花カフェきゃろっと」です。)
この焙煎工場はそれくらいお洒落に出来たのではないかと思っています。外部も内部もシンプルに
ナチュラルに出来たと思います。内部は天井が高くのびのびとした空間が広がっています。内部の鉄骨は外周部以外は柱や屋根の梁は現しでシンプルでありながら力強さも感じられます。この焙煎工場を創るに当たってクライアントの並々ならぬ情熱を感じました。それはおそらく珈琲きゃろっとの社長の
従業員さんへの職場環境への配慮からくるものだ感じました。とても従業員の方々を大切にする社長さ
んなんだと思います。
今回の設計で一番苦労したのは実は「法規」です。今回、コロナ禍の影響でまだ内部の写真を撮影出来
ていませんが、内部はほとんどワンルームの大空間なんです。それを工場としてお洒落なカフェのよう
な雰囲気に創る事が課題だったのですが、その課題を実現するために排煙や防煙区画、内装制限、構造
制限、消防法をトータルにいかにまとめ上げるかが今回の設計の要であったと思います。久しぶりに
法令集を何度も何度もひっくり返しながら考え、確認申請機関にも何度も相談に通いました。さらに
この工場の断熱は一般的な高断熱住宅並の性能を持たせており、暖房も全館床暖房なので内部環境的に
人にとても心地よいものとなっております。
施工は恵庭の建設会社で「郷土建設株式会社」でしたが郷土建設さんは数年前に私が恵庭の認定こども
園「えほんの森」の設計のお手伝いをさせていただい際に一度お世話になりましたが、その時も、そし
て今回の現場でも思いましたが、郷土建設さんは大工さんが上手です。お世辞ではなく本当に「上手」
なんです大工さん。
内部の撮影が出来たら再度またアップしたいと思います。