43,    「札幌聖ミカエル教会」見学会 2011.9.6

「アントニン・レーモンド」という建築家をご存知でしょうか?建築設計関係者であれば知ら

ない方はいないと思いますが、一般の方にはご存知ない方も多いかと思います。でも一般の方

でも建築家フランク・ロイド・ライトはご存知かと思います。アントニン・レーモンドはその

フランク・ロイド・ライトの弟子にあたります。フランク・ロイド・ライトが帝国ホテルの建

設のために来日した時にライトといっしょに来日したのがアントニン・レーモンドでした。

レーモンドはその後独立し日本で多くの素晴らしい仕事をした建築家です。そのレーモンドの設計で札幌に現存している建築があります。それが「札幌聖ミカエル教会」(札幌市東区北

19条東3丁目)です。今回その教会が見学できるとあって悦び勇んで行って参りました。

アントニン・レーモンドの建築で特に教会建築は

素材は質素なのですがそこにある空間は凛とした

気品に満ちた空間となっています。そして構造が

外観にも内観にもデザインとして直結していま

す。無駄なデコレーションは一切無く、言わば

「ジーンズに白いTシャツ一枚のお洒落」的な要は贅肉をそぎ落としプロポーションだけで勝負し

た建築です。そこに品が生まれるのだと感じま

す。ただ付け加えるならばそこにある品は冷たい品ではないんです。この空間に座ると優しい品に

包まれます。

この教会は竣工後もう50年以上経つそうで

す。私が生まれる前から存在しています。今ま

でもそうであったようにこれからもこの教会は

人から愛されつづける事でしょう。愛されてい

るから残っていくのだと思います。またこの教

会もここに来る人を愛して迎え入れてくれてい

るかのように感じました。

とても好い建築を見せていただきました。

感謝いたします。ありがとうございました。